邦楽の演奏会です。野村正峰氏が一代で築きあげられた邦楽団体の「正絃社」の演奏会です。正峰氏は作曲も精力的に行われた。過去形なのは、氏は2011年84歳で逝去された。二代目家元は、娘さんの野村裕子さん。裕子さんも精力的に作曲もされている。
今日の演奏会でも、正峰氏作曲「夏草の賦」などが演奏された。魅力ある曲だった。裕子さんの「御茶紀行」も楽しい曲だった。これは、作詞家が舞林紋呂(マリリンモンロー)さん。お茶の由来や種類、効能、全国の茶処などお茶の知識を読み込んだ楽しい歌詞だ。歌った人は、山登松和さんで、いい声だった。演奏12曲のうち6曲が正峰氏の作曲(作詞が入っている曲も2曲)によるものだった。
野村正峰氏は、「正絃社師匠十訓」なるものを制定されている。それをそのまま実践もしてこられたし、二代目家元も実践しておられるようだ。
組織が一つになり、同じ未来へ向かって進み、曲も新しいものを生み出し続けられる「正絃社」は、邦楽会を守り育ててくれる、希望の星のような気がする。
「正絃社師匠十訓」
1 芸道の師たるものはまず芸を磨くべし ただ磨くべし ひたすら磨くべし
1 師匠たるの矜りを堅持し 教養をつみ 品性を高むべく努力すべし
1 芸の至らざるを恥じず 努力の足らざるを恥ずべし
1 師弟の礼を正すべし 礼なきところ 正しき芸は伝わらず
1 先輩後輩の序を重んずべし 秩序なきところ人の和は生まれず
1 軽々しく師を批判するなかれ 不満ならば礼をつくして所信をのべよ 師を辱しむるは 己を辱しむると知れ
1 芸は師より学ぶのみにあらず 後輩門人と雖も 己より高き芸あらば 道をたずぬるにやぶさかなるべからず
1 芸におごるなかれ 正しき批判力なき者の追従にまどわされず 己の芸を正しく見つむべし
1 門人を貪るなかれ ただし当然受くべき報酬を受くるに卑屈なるべからず
1 門人を愛し指導に最善をつくし 宏量大度をもって接すべし